一月九日(水)

おれこども いまからひらがな おぼえるぜ だめだ 食事が十分でない

小さいころ、「ねるねるねるね」を親にねだると「からだに悪いから」という理由で、買ってもらえないことがあった。たしかに、当時はあの派手な色と、あからさまなケミカル感のせいで、敬遠していた親も多かったはずだ。コンビニのおにぎりが化学薬品まみれだなんだと叫ばれていた時代でもあった。

ねるねるねるねが「知育菓子」の看板を使い始めたのは、どうやら2007年あたりかららしい。販売元のクラシエフーズは、「知育菓子」というワードを登録商標にもしている様子だ。さらにさらに、保存料と合成着色料がゼロだということも大々的に打ち出している。これ、すごく上手いやり方だと思う。「食べ物で遊んでいる」感すらあったねるねるねるねが、「知育」の名の下に、家庭内の正義を勝ち得たのである。

ぼくなんかもう知育のしようがないけれど、たまにあの味が恋しくなっちゃうよね。

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