十月十二日(金)

思春期もすぎて男に目をやれば男のことを知らないと知る

二十歳くらいまで、街中でも電車の中でも、つい女性にばかり目がいっていた気がする。会社に勤めはじめたころ、あまり女性ばかりをじろじろ見るのもよくないのでは、と思いはじめた。自分の精神が未熟であるように思えて、急に恥ずかしくなったのだ、たぶん。

それからしばらくの間、意図的に男性ばかり見て生活してみた。まるで、別の世界に引っ越してきたみたいだった。それまでのぼくは、世の男性のことなんて全く見ていなかったらしい。彼らがどういう服を着て、どういう顔色で生きているのか、ほとんどはじめて目の当たりにした。

ぼくの結論としては、個性的で見ていて楽しいのは、どちらかというと男性です。

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