九月二十四日(月)

フランスに植民地支配されていた国のフランスパンはおいしい

ただいまラオスにおります。先月から「ラオスに行くのだ」とまわりに言いふらしていたところ、ある人から「ラオスはむかし、フランスの植民地だったから、フランスパンがおいしいらしいよ」と教えてもらいました。

もちろん、「フランスの植民地だったからフランスパンがおいしい」っていうのは、論理としてはすこしおかしい気もします。フランスパンのおいしさは、素材の新鮮さや、小麦のこねかた、オーブンの性能なんかで決まると思うからです。日本だってイタリアの植民地ではなかったけれど、おいしいピザを焼く人がたくさんいますものね。

でも、この「かつてフランスの植民地だったからフランスパンがおいしい」は、とびきりアタマに残っています。歴史を感じるし、「行ってみたい、食べてみたい」っていう気持ちになる。ラオスがフランスの植民地だったことも、この一文を見れば忘れないでしょう。最近は「ラオスで何するの」と聞かれるたびに、「フランスパンを食べます。ラオスはむかし、フランスの植民地だったから、フランスパンがおいしいらしいんです」と答えてきました。

実際にラオスのフランスパンがおいしかったかどうか、それはまた今度ご報告します。

Share