九月二十八日(金)

網膜に予測できないじらじらを投げかけてくる東京の海

Zepp Tokyoに小沢健二のライブを聴きにいったとき、少し早くついたので、ゆりかもめの青海駅から、水の広場公園と東京湾を眺めていた。潮風が心地よくて、ぼうっと海を見ているうちに、なんだこれは、と思った。水面はまるで「ここからここまでが一つの波です」と区切られるのを拒否するように、一瞬ごとにすべてのかたちを壊し、再生して、まったくちがう光を跳ね返していた。ぼくはくらくらした。もうすこし品のない書き方をしてしまうと、処理しきれない量の視覚情報が流れ込んで来て、脳が圧倒されてしまったのだと思う。

ラオスはいい国でしたが、海がないのが残念でした。海がないのはラオス自身がいちばん悔しいでしょうから、観光客のぼくがあまり言うまい。

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