「学校なんて、嫌だったら行かなくてもいい」という言葉をよく聞く。ぼくもそう思う。ぼくも中学生のころはわりと休みがちで、数週間休んでいたこともあったし、高校に入っても月に一日のペースで休んでいた。ただ、「このまま学校を辞めよう」と考えたことはなかったと思う。どちらかというと、たまに休んでうまくバランスをとりながら、のらりくらりとやってきたほうだ。
もしぼくが中卒で、すごく成功してる会社の社長だったら、全力で「学校なんて意味がない」と言えるだろうし、説得力もあるだろう。けど、ぼくは地元の公立中学を出て、ラ・サール高校から早稲田大学という恵まれた進路をとった人間で、その過程でたくさんのことを学んできた。だから、古くさい考え方なんだろうけれど、やっぱり学校は大切だと思っちゃう。日本の教育制度を恨んだこともないし、悩んでいる学生がいても、「いますぐ辞めちまえ、ロケンロール!」とは言えない。まずは頑張って行ってみよう、とアドバイスしてしまうと思う。自分はしょっちゅう休んでいたくせに。ティーンエイジャーは血気が盛んだから、そんなことを言ったら殴られるかもしれないな。ぼくは力が弱いので、殴られたらやり返せずに泣いてしまうよね。